作詞は連想と妄想と想像、そして言葉選び

こんにちは!

オトライフミュージック講師の鈴木さんです。

 

前回は楽曲づくりの話をしましたが、今回は作詞について!

 

歌詞を書くにあたって、何から始めればいいか分からないそこのあなた!

 

最初はテーマを狭めて、どんどん限定的にしていくことをオススメします。

いきなり「愛」とか「夢」とか「平和」とか、広いテーマは切り取り方が難しく中々まとまりません。

 

 

例えば、

・クリスマスソング

・バースデーソング

・卒業ソング

など、定番のイベントソングを作る。

 

これでも考えがまだまとまらない場合には、

・悲しいクリスマスソング

・●●へのバースデーソング

・自分の高校卒業の時の卒業ソング

 

ここまで狭めちゃいましょう。

 

そして、そのテーマから思い浮かぶ単語や熟語、慣用句をひたすら書きつづる。

 

 

卒業・・・花束 教室 第二ボタン 涙 卒業証書 勢いで告ってフラれた など

思いついた言葉から、さらに連想していく

花束・・・バラ 渡す 愛をこめて 花粉症 など

教室・・・黒板 机の落書き 書初め 掃除当番 日直 など

 

そうやってどんどん言葉を連想して、その中で使えそうな言葉をチョイスできるようにすること。

指向を狭めることと、思考を広げること。

これが作詞には大切で必要な要素です。

 

良い感じに韻を踏みました。どやぁ。

 

書き続けているうちに、コツを掴んで広いテーマからも上手に一部を切り取れるようになるし、たくさんの言葉から最適なものをチョイスできるようにセンスも磨かれていきます。

 

 

 

そして、作詞をする上でもう一つ大切なのが、「妄想」です!

そう、まるで中二病のように。。

 

作詞の中で、鈴木さんが特に重要だと感じるのは、登場人物のイメージを固めること。

年齢、性格、性別、身長、体重、髪型、血液型 など

自分が登場人物を具体的に想像できた方が、聴き手も想像し易くなります。

 

最初の内は、主人公を自分にしてもいいし、知り合いでもいいし、その方がイメージはできますよね。

 

なので、鈴木さんはよく勝手に友人を登場人物にしていました!

 

「A男とB子が付き合ってたら、こんなふうに始まって、A男のこんなところが原因でB子が怒って、そうするとA男の性格上泣いて謝るからB子は一回許すけど、A男は懲りずに繰り返して結果破局する。けど、まだA男は未練たらたらで。。。」

 

みたいなのを勝手に妄想するんですね。もちろん本人にはそんな話はしませんが 笑

 

そうすると、割とドラマが生まれたりするんですよね。

飲み会であった時に勝手に感慨深くなったりしていました。

 

組み立て方に関しては、結末を最初に考えて、そこに至るまでのストーリー作りとつじつま合わせをする。

プロット(あらすじ)を最初に書き出してしまうのもアリだと思います。

 

なので、鈴木さんはサビや大サビから書き始めることが多かったりします。

 

きっと昔国語の授業で習ったと思いますが、起承転結で考えると。

Aメロ= 起承

Bメロ= 転

サビ  = 結

基本的にはこんな感じ。

Aメロ終わりになることもありますが、その場合完結後のエピローグ的に使われることが多いように感じます。

 

もちろん作詞に関して正解は特にないので、必ずこの方法じゃなきゃいけないってことではありません。物語的な作り方はあくまで一例です。

散文的でも、自己紹介でも、メッセージでも、自由に書けるのが作詞の楽しい部分だと思います。

意味がないけど、なんか響きが良い言葉ってあると思うので、同じ言葉を何度も繰り返して聞くと、頭から離れなくなったりします。そんな中毒性のある曲がSNSとかで流行ったりもしますよね!

 

以前はよく極端なテーマを決めて歌詞を書いたりしていました。

・四字熟語だけで作る

・韻を踏みまくる

・自分の好きなアーティストが書きそうな歌詞シリーズ

 

色々なパターンにチャレンジしていくと、引き出しは増えていくと思いますよ!

ここからは、さらに上級者向けになっていきますが、

作詞に慣れてきたら、言葉選びはギリギリまで詰めましょう!一旦出来上がっても、「ほんとにこの単語で良いのか?」とか、「もっとはまる言い回し無いかな?」とか。

自分の思いや、物語のストーリーを伝える上で、最適な言葉選びをすること。
あとは、メロディに乗せたときにリズム感の悪い言葉を選ばないこと。

楽曲を作る際の順序には、歌詞を最初に作って後からメロディを乗せる「詞先(しせん)」と、メロディが最初にあって後から歌詞を乗せていく「曲先(きょくせん)」があります。

世の中で一般的なのは曲が最初の「曲先」だそうです。作詞コンペなども基本は曲先ですね。

なので、メロディに対しての言葉の当て方、所謂「譜割り」も意識した言葉選びが必要になってくるのです。

鈴木さんは、自分の楽曲を作るときは基本「詞先」でした。

なのでけっこうめちゃくちゃな譜割りの曲もありましたが、それはそれで気に入ったりしてましたね。

最初に作詞を頼まれて曲先で書いたときに、めちゃめちゃ苦労したのを覚えています。。

どちらのパターンでも書けるようにしておくのをオススメします!

そして、

さらに高みを目指すなら気を付けるべきことがあります!

「聴き手にも想像させること」

個人的には、これができるかできないかで、作詞は大きく変わると思っています。

例えば、

沈んでいく夕日が なんだか物悲しくて」

って歌詞と、

遠くの空のオレンジが なんだか物悲しくて」

前者は既に答えを聴き手に与えていて、後者は聴き手にワンクッション考えてもらう遊びがあります。
こうすることで、聴き手のイメージする世界は、各々によってより鮮明になっていきます。

 

あえて言いたいことをぼやかす奥ゆかしさは、「比喩表現」や「擬人法」といった、テクニックに繋がっていくものです。

「聴き手がどう想像するかを想像する」

もう哲学的な話になってきました 笑

でも、ここまで意識出来たらきっと素敵な歌詞が書けますよ!

 

 

なんでもそうですが、最初から上手にはできません。

もともと鈴木さんは文章を書くことが大っ嫌いでしたので、作詞を始めるなんて思ってもいませんでした。

良いフレーズが浮かばなくて、吐きそうになりながら夜が明けるまでギター持ってパソコン叩いてた頃が懐かしいです。

悶えてましたね。

まずは10曲を目標に書いてみましょう!

みなさんも悶えて下さい!よほほ~!

 

 

 

ではまた次回!